フランスのセーヌ=サン=ドニで次世代クリエイターを支援

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    ケリング・グループ

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    2025年6月30日

    フランスのセーヌ=サン=ドニで次世代クリエイターを支援

    2019年より、非営利団体「0-93. Lab」は、フランスのセーヌ=サン=ドニの若者たちを対象に、ファッションデザインやビジュアルアートの実践に触れる無料ワークショップを提供しています。ケリングの支援を受け、同団体はオルネー=ス=ボワの「Cité des 3000」地区に新たな拠点を開設することができました。未来を見据えたこのパートナーシップの舞台裏をご紹介します。 

    2019年に設立された0-93. Labは、ファッションやビジュアルアートの分野でのキャリアへの道を切り拓くことを目指しています。その使命は、ラグジュアリー業界での活躍を夢見るパリ首都圏(グラン・パリ)の若者たちを支援し、彼らの前に立ちはだかる障壁を取り除くことにあります。 

    このプロジェクトを立ち上げたのは、オルネー=ス=ボワ出身のファッションデザイナーであり、ブランド「Avoc」の創設者でもあるバスティアン・ローランです。2017年には、彼のブランドがフランス国立ファッション芸術振興協会(ANDAM)より「クリエイティブブランド賞」を受賞しました。当時を振り返り、彼は「文化的に孤立しているように感じていました」と語ります。「当時は今ほど多様性がなく、自分の仕事と自分のルーツをどう結び付けるか、その方法を模索していました」 

     

    2019年、バスティアン・ローランは幼なじみのクリストファー・リラとともに、オルネー=ス=ボワとセヴランの若者たちを対象に、ファッションとデザインの入門ワークショップ「0-93. Lab」を立ち上げました。 

    ポートフォリオ、ネットワーキング、メンタリング 

    Labの目的は3つあります。ひとつは、ファッションやデザインの学校への進学を目指す若者たちが、応募に必要なポートフォリオを作成できるよう支援すること。次に、業界のプロフェッショナルと出会いを通じて、ネットワークを築く機会を提供すること。そして何より、彼らの創造性を引き出し、育むことです。

     

    参加者は、オルネーおよびセヴラン地域で展開された大規模なポスターキャンペーンや、中学校・高校・地域のユースセンターでのプレゼンテーションを通じて募集されます。2019年、0-93. Labは初めての生徒たちを迎えました。14歳から21歳までの18人の若者が、毎週土曜日に1年間にわたり、ファッションデザイナー、クチュリエ、グラフィックデザイナー、写真家など、創設者のネットワークに属するプロフェッショナルからデザイン、写真、グラフィックデザインの指導を受けました。

    参加者は、オルネーおよびセヴラン地域で展開された大規模なポスターキャンペーンや、中学校・高校、地域のユースセンターでのプレゼンテーションを通じて募集されます。2019年、0-93. Labは初めての生徒たちを迎えました。14歳から21歳までの18人の若者が、毎週土曜日に1年間にわたり、ファッションデザイナー、クチュリエ、グラフィックデザイナー、写真家など、創設者のネットワークに属するプロフェッショナルから、デザイン、写真、グラフィックデザインの指導を受けました。 

    2021年、バスティアン・ローランはケリングのダイバーシティ&インクルージョンチームに連絡を取り、パートナーを探し始めました。これがきっかけとなり、2023年にはプログラムの発展を支援する3年間のパートナーシップ契約が締結されます。初の協業は、ケリングの幹部を対象としたインクルーシブ・リーダーシップに関するセミナー「Kering Perspectives」を通じて実現しました。この対話をきっかけにメンタープログラムが誕生し、2024年7月から2025年1月にかけて、13人の若手クリエイターがセミナーに参加した幹部から支援を受けました。「素晴らしい交流がありました」とバスティアン・ローランは振り返ります。「メンティーたちは、メンターとの対話やネットワークづくり、助言の受け止め方といった社会的スキルを大きく伸ばしました。私自身も若い頃はこうした”ルール”が分からず、苦労したものです」 

    文化と創造のための新たな拠点 

    2025年6月27日、0-93. Labは「Cité des 3000」に325㎡規模の新たな拠点を開設しました。このスペースは、ケリングをはじめとするパートナーの支援により改装・整備されたものです。7台の工業用ミシンに加え、染色、シルクスクリーン、刺繍など多様なプロジェクトに対応可能な設備を備えています。将来的には、撮影用のクリエイティブスタジオの設置も予定されています。授業に加え、展覧会やマスタークラスなど、一般公開のイベントも開催予定で、誰もがアクセスできる文化拠点としての役割を果たすことを目指しています。 

    「0-93. Labとのパートナーシップは、私たちが大切にする技術継承への真摯な姿勢を体現しています。若い才能へのメンタリングを通じて、新たなクリエイティブ世代の台頭を後押しし、業界における独自のクラフツマンシップの継承に貢献しています」 

    — ベアトリス・ラザ、ケリング チーフ・ピープル・オフィサー

    新たな施設の開設により、Labはさらなる飛躍を見据えています。なかでも、ファッションブランドとの協業を通じた取り組みの広がりに期待が寄せられています。2025年5月には、バレンシアガのデザイナー12名を迎え、ヴィンテージをテーマにしたカッティングとパターンメイキングのワークショップを実施しました。18歳から25歳の7名の参加者がこの特別なトレーニングを受講し、履歴書や応募書類に記載可能な象徴的な修了証が授与されました。Labで学んだ若者たちは、次々とファッション業界へと羽ばたいています。「フランスファッション学院(IFM)、国立工業デザイン高等学校(ENSCI – Les Ateliers)、パリ政治学院(Sciences Po)などに進学した人もいれば、広報や制作、イベント関連の企業で活躍する人、自ら起業した人もいます」とバスティアン・ローランは語ります。「Lab出身の人と面接したという連絡をよくいただきます。ネットワークは着実に広がりを見せています」 

    数字で見る 0-93. Lab

    2019年〜2024年の間に、

    約200回のワークショップを開催

    2019年以降、Labの文化イベントや特別イベント

    に延べ850人が参加

    ケリングの幹部によるメンタリングを、

    13人の若者が受講

    参加者の男女比

    :女子65%、男子35%

    3つの教育プログラムを展開:「ディスカバリー」

    (10~15歳向け)、「イントロダクション」(15〜20歳向け)、「フューチャー」(20〜25歳向け)

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